2015年3月28日 16:00
結婚したあなたへ~白河桃子の「ラブトレンド白河総研」 (24) 『お兄ちゃん、ガチャ』に見る、消費されるイケメン・ネタ化する男らしさ
だからこそ、無意識に「頼れない」「使えない」と判断された男性を回避する。それはそれはきっぱりと。何と言っても、生存と繁殖がかかっているのですから。子どもを持っても、当たり前に、そんなにつらくなく、ふつうに女性が働けるような社会がきて、男性も女性も一緒に子育てすることが当たり前になれば、女性たちのジャッジも優しくなるのではないでしょうか?
先日ある女子大生がこう言っていました。「就活中も彼にふりまわされる。働く場所を彼の就職や転勤に合わせたり、彼が留学するといえば、また悩んだり、イライラしていました……でも、自分がしっかり働こうと決めたら、逆に彼に優しくできるようになったんです」。大人な発言です。
こんな女性に対応する「新しい男らしさ」が必要なのですが、誰もが「新しい男らしさ」「男らしさ2.0」を見いだせない。
そんな今、ガラパゴスな男らしさは、「ネタ」として人を楽しませるのが、安全な使い方ではと思うのです。
<著者プロフィール<
白河桃子(しらかわとうこ)
少子化ジャーナリスト、作家。相模女子大客員教授。経産省「女性が輝く社会のあり方委員会」委員。山田昌弘中央大学教授とともに、2008年度流行語大賞にノミネートされた「婚活(結婚活動)」