まあ、商売人としては仕方のないところだろう。
それでは新ガイドラインはスマホ界の動きに大した影響を与えないのだろうか? 僕はそうは思わない。この新ガイドラインは、キャリアにSIMフリー化を促すことが目的の1つであり、それが世間のSIMフリーに対するコンセンサスを変化させるに十分な力を持っていると考えられるからだ。
つまりは、今回の新ガイドラインにより、スマホの標準的な姿がSIMフリーであることを明示したことになる。「SIMフリースマホ」というものがスマホの普通にあるべき姿だと世間に認識させたわけだ。新ガイドラインによって、SIMフリースマホというジャンルが完全に市民権を得たわけである。今後、キャリア以外のスマホ、つまりはSIMフリー市場がより活性化していく可能性が高いということだ。
そして、この動きには、世界中のスマホメーカーも関心を持っているようだ。
今年、5月から世界的に大きなシェアを持つ通信機器メーカーの「ZTE」が「gooスマホ」として日本国内のスマホ市場に本格的に参入してくるが、このタイミングで進出してきたのも決して偶然ではないだろう。同じく、ファーウェイなども世界中で展開するSIMフリースマホを日本市場にすばやく導入するようになってきた。