2015年7月22日 08:00
売るだけが自社ECの役目じゃない - アパレルECの取り組みとは
さまざまな方法を試した上で振り返って分析し、効果が良かったものはそのポイントを探して特定し、次はそれを進化させていく。
「これを繰り返すことで良い方向に寄せていける」(田中氏)。そこで重要なのは「何をするか」というアイデアの段階であり、ABテストのような細部は最後の詰めであると、二人は口をそろえる。
「色や位置などの改善は効果が出てもすごく小さい。変化の幅が大きいのは、アイデアレベルの改善です。そこで"勝ちパターン"を見つけてから細かい改善をしたほうが、最終的にお客様に喜んでもらえます」(安藤氏)
○総合的な経営戦略の中でECの可能性を考える
アダストリアは、Web事業において、モールに出店する店舗に匹敵するほど、自社ECサイトの売上が高い比率を占める。これは、SNSやメールマガジンなども含めたEC上のプロモーションだけでなく、会社側の理解や各ブランドの協力あってのことだと田中氏は語る。
しかし、EC市場が拡大する潮流にあっても「会社の売り上げに占めるECの比率が高くなるほど良いというわけではない」とも考えているそうだ。
「ブランドの規模や性格によって実店舗とECの最適な比率は異なるし、ブランドが成長すればECの役割も変わってきます。