2021年12月9日 17:00
『エームビ』倉田健次監督、初めて触れた2.5次元に感じた魅力と驚き…役者全員が「そこで生きている」
でも彼らは舞台で3時間出ずっぱりという経験をしてきているから、抜くところなんてないんですよね。だから今回、画面の中で誰か1人だけがしゃべっている中でも、映っている全員がちゃんとそこで生きています。これが全員できるというのは本当に簡単なことではなく、この大人数で登場し続ける舞台をやってきたからこそなのではないかと思いました。自分の演じる役がどういう心情を持って生きているか、全員がちゃんとわかっている。彼らが真剣に取り組んでいる証拠だと思います。今回関わったキャスト全員が本当に素晴らしくて、誠実な方だと思いました。
○■春組、夏組に感じたこと
——実際に春組、夏組の皆さんとお仕事をして、それぞれの組にはどういう印象を持たれましたか?
春組は3年間ずっと一緒にやってきた横田龍儀さん(佐久間咲也役)、前川優希さん(皆木 綴役)、立石俊樹さん(茅ヶ崎 至役)、古谷大和さん(シトロン役)に加えて、映画で初めて参加となる高橋怜也さん(碓氷真澄役)がいたので、高橋さんはものすごく緊張していました。4人は彼の理解がずれないように、本当にどのタイミングでもよく話し合いをして支え合っていて、まさに春組のテーマの家族のような関係だったという印象です。