2015年12月25日 14:20
ロシア宇宙開発、起死回生なるか - 新型補給船「プラグリェースMS」初飛行
また、このASN-Kと、サユース2.1aロケットの高い軌道投入精度とを組み合わせることで、打ち上げからISS到着までの所要時間を、最短で4時間ほどにまで短縮することも可能だという。
新型通信システム「EKTS」
従来のプラグリェースやサユースは、ロシア国内にある地上局のアンテナとしか通信ができなかったため、ロシアの上空を通過すると通信ができなくなるという制約を抱えていた。
しかしプラグリェースMSでは新たに衛星通信用のアンテナを装備し、静止軌道に配備されたロシアの通信衛星「ルーチ5」を中継することで、1日のうち83%ほどは、ロシアの地上局と通信ができるようになるという。
また、従来の「クヴァーントV」と呼ばれる通信システムはウクライナ製だったが、EKTSはロシア製となる。
この他にも、次のような点が改良されている。
新しい太陽電池パドルによる出力の向上。
外部に超小型衛星を搭載、放出できるコンテナーを搭載(10 x10cmのキューブサットで最大24機まで搭載可能)。
尾部にある軌道変更用スラスターを改良。
エンジンを4基搭載し、そのうち1基が壊れてもドッキング可能に、また2基が壊れても安全に軌道離脱が可能。