2016年3月26日 11:00
日本のアニメのデジタル化、その最前線に迫る - ACTF2016 (1) 実際にデジタル作画でアニメを制作した結果、起こったこと - オー・エル・エム
原画マンと演出にもプロジェクトチームに入ってもらい、2ヶ月ほどかけて番組末尾のコーナー映像を制作。しかし、オンエアレベルには到達せず、厳しい状況が続いた。After Effectsのワークフローが洗練されていて、Toon Boomで代用するのは難しいという事情もあった。
一方で、デジタル作画のメリットも見えてきた。デジタル作画によって、表現の幅が広がり、はアニメーターの作業領域を増やすことができる。現在の作業工程が変化すれば、アニメーターの賃金がアップする可能性もあるという。また、ペーパーレスでデータ管理ができたり、高解像度化できたり、遠隔地で作業できるなどの新しい可能性も生まれた。
アナログ原画の上がりを待ったり、受取りに行ったりする作業もなくなる。
ルーチンワークを減らすことで仕事の効率化を図れるのだ。ただし、ルーチンワークが減るということは、代わりにスタッフ全員にフローの熟知が要求されるようになる。また、IT知識もより必要になると加藤氏はみている。
半年間、スタッフ全員で取り組み、映像を完成させた。1月最終週にはデジタル作画で制作した『ポケットモンスターXY&Z』(*)のミニコーナー「パフォーマー通信」