2016年3月31日 16:00
「一部の男性にとってことごとく有利な社会」 - 働く、育てるがつらい理由
会社で昇進することももちろんゴールの1つですが、彼らにとっての最終的なゴール、ラスボスは「どこまでゲーム場にい続けられるか」、つまり会社にいつづけることができるかになっている。男性は充実感を持ってよりよい仕事をしていくことを求めるより、その場でこぼれないことを最優先にしながら、誤解を恐れずに言うと、「仕事に夢中になっているふりをしなければいけない」のだと思いましたね。
田中: 今の男性には「降りる」という選択肢がないです。男性だということで、学校を卒業したら「40年間フルタイムで働いてください」となってしまっていること自体が「僕らの人生何なんだろう」ということになってきますよね。
ジェーン・スー: 一回働き始めたら途中で辞められないプレッシャーや、誰かを食べさせて1人前っていうプレッシャーは、私自身、感じたことがありません。「こんな会社辞めてやる」と言って、会社を辞めることもできたし、キャリアを重ねていくということを考えずに全く違う仕事に転職できたのは、ある種、私が女性だったからというのもあるのだろうなと思います。
田中: 一生懸命働くことを否定はしていないんですよ。でも、趣味はありません、友達はいませんというのは定年になったら何もなくなってしまう。