くらし情報『是枝裕和監督、海外に出て感じた日本映画界の良さと課題 韓国の労働環境「参考にすべきところはたくさんある」』

2022年6月24日 17:00

是枝裕和監督、海外に出て感じた日本映画界の良さと課題 韓国の労働環境「参考にすべきところはたくさんある」

日本はまだまだ年功序列が根強い。是枝監督は「それによっていろんな改革が遅れている気もしますけど。韓国の体制をそのまま真似ることはできませんが、参考にすべきところはたくさんある」との見方を示した。

●改革に向けて行動「変わらざるを得ないと感じている」

韓国で映画作りをしたからこそ見えてきた日本の映画界の良さも聞いてみた。

是枝監督は「韓国の評価は、当たるか当たらないか。当たらなかったけどいい映画だねという評価はほとんどない。当たらないとダメ。評価軸がいろいろあるということでは、日本のほうが多様で豊かだと思います」と述べ、「日本の劇場公開作品は大小あわせると(年間)650本くらいある。
韓国は200本くらいなので圧倒的に違い、日本の映画のほうが多様。そこは良さとしてあると思います」と語る。

続けて、「ただ、650本の中でどのくらいの作品が仕事として成立できているのかは非常に曖昧。ちゃんとしたギャランティが払われていないものも含めての650本なので、働き方改革が進んでいくと必然的にこの数が減っていく」と問題点も指摘し、「好きでやっているんだからお金なんていいでしょって。それがお金を出す側の甘えにもなっていて、このままだと国内マーケットは縮小していかざるを得ないし、仕事にならないと若い人は現場に残らない。

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