2022年8月5日 20:30
荒木宏文、主演舞台『漆黒天』開幕 「毎公演初日であり千秋楽」の想い強まる
その中で主演の荒木は、日なたを生きる陽之介と、日陰を生きる旭太郎という二役を、まるでマーブル模様のように演じ分ける。陽之介と旭太郎という真逆のように思える人物を、時に鮮やかに、時に濁るように演じる姿を観ていると、この物語の描く“漆黒”が浮かび上がってくるようにも感じる。また逆に、荒木以外のキャストの面々が役を魅力的に演じれば演じるほど、“漆黒”が深く深く沈んでいくようだった。
陽之介と旭太郎以外の登場人物たちの背景も丁寧に描かれている。日なたにいる彼らと、日陰にいる彼ら、それは「正義」と「悪」という、物語の世界では特に「違う生き物」に見える存在だ。その一人ひとりの背景や感情が、この物語のまた違う側面を見せているように思えた。そんな登場人物のストーリーを感じられる殺陣にもご注目を。例えば陽之介を取り巻く人々の刀さばきは美しく整っているが、そこに「覚悟」があるのかないのか、なにを想って刀を振るのか、そういうものが自然と感じられるようにつくられている。
同じく、日陰党の面々の“自己流”を感じるアクションにも、彼らがどんな生い立ちだったのかを想像させられた。
舞台を観たら映画に、映画を観たら舞台に、違った手触りを感じられるだろう。まずはぜひ劇場で、この“漆黒”を体感してほしい。
(C)2022 movie-st
DAIGO、3歳長女の“足形”を公開「可愛い」「大きくなりましたね!」 妻は北川景子