2016年9月10日 08:00
"異例のヒット"で続編公開! 『超高速!参勤交代』面白さの秘密、松竹の良さを本木克英監督に聞いた
豊かな中央と地方の格差、本社と支社の理不尽な差別など、今の日本人が共感できる現代性が伝わったことも大きかったのではないでしょうか。
――キャストを俳優さんで固められており、実際に「見た目は重視しないでキャスティングした」というお話でしたが、実はふだんはアイドルであるHey! Say! JUMPの知念侑李さんがいらっしゃるのが面白いなと。
知念さんも「見た目」だけではなく、時代劇では扮装したうえでの姿勢と居住い、所作が重要ということでお願いしました。ジャニーズの若手メンバーとは何度か仕事をしており、彼らの能力の高さは知っています。
知念君は小柄ながら腰を落とした武士の動きができてキレもいいですし、月代(さかやき)もよく似合いました。現場でモニターを見ながら、往年の大川橋蔵はかくやと思わせる美しさがありました。
○「記憶に残る映画を作る」松竹の良さ
――前作の成功を経て、『リターンズ』の作品づくりに取り入れたことはありますか?
過去に続編を作った経験から、変えてはいけない演出もあると痛感していました。それも踏まえ、面白かった参勤交代や立ち回りの場面でいかに観客の予測を越えるか、設定の意外性やロケ地の多様さ、無駄なく意味のあるアクションの連続性を意識しました。