2016年10月21日 12:00
『スター・トレック BEYOND』役者兼脚本のサイモン・ペッグ、エンタープライズ号大破の狙いを語る
――1作目でリーダーシップが芽生え、2作目で頼もしいキャプテンとなったカークですが、今回の3作目では、指揮官として苦渋の選択を強いられます。脚本上は、どういう狙いがあったのでしょうか?
今回のカークは父親が亡くなった年を越えるので、そこから彼がどういう影響を受けるのかを考えていったんだ。もともと彼がエンタープライズ号のクルーとして参加することになったのも父親という存在があったからで、それは自分が父親の期待に応えられるかどうかという賭けでもあった。そんなカークが船長としての自分の存在意義に疑問を持ち始めるんだ。そのエピソードと、悪役の新キャラクターであるクラールとを照らし合わせて描こうと思ったんだ。
――『スター・トレック』シリーズ誕生50周年ということで、脚本を書く上で往年のファンたちを意識しましたか?
50年の歴史があるシリーズで、キャラクターにもなじみがあるし、実際に僕も共同脚本を手がけたダグ・ユングも『スター・トレック』ファンだった。言うまでもなくたくさんの知識をもっていたけど、それをひけらかすのはどうかと思った。なぜなら今回の『スター・トレック BEYOND』で初めてシリーズを観る人もいるから。