2023年2月1日 12:30
大ヒット中『レジェバタ』森蘭丸役・市川染五郎、信長への思い「目だけで伝える」演技
役者として、もちろん祖父(松本白鸚)や父(松本幸四郎)もかっこいいと思いますし、一生をかけて、一歩でもいいから近づかなければいけない人たちだと感じています。
○■壮絶すぎて覚えてない「本能寺の変」
――一つひとつのセリフが印象的でしたが、意気込みなどはありましたか?
どんなセリフもそうですけど、同じ言葉でも状況によって言い方もスピードも変わってくると思います。今回本能寺で「敵襲にございまする!」というシーンで、「明智殿の軍勢と見受けまする」というセリフが続きます。思いもよらない人が敵になったという状況で、蘭丸自身も戸惑いがあると思うのですが、相手がすでに攻め込んできてるわけで、戸惑いを長く見せずに言った方がいいんじゃないか、と。そういうことは舞台でもなんでも、いつも考えています。
――また散り際も見事でした。そのシーンの思い出はありますか?
あのシーンの撮影は壮絶すぎて、自分としても覚えていない部分もあるんです。やっぱり蘭丸としては殿を守り切れなくて申し訳ないという気持ちや、早く逃げてほしいという気持ちが強かったです。
あれだけ殿を慕っているのに、急に敵がせめ込んで来て、突然の別れになってしまう。