2023年12月9日 05:00
井上芳雄、『ベートーヴェン』豪華すぎて心配 “生みの親”クンツェ&リーヴァイ来日に喜び
と表す。
実際にベートーヴェンの音楽が使われることとなるが、選曲について聞かれたリーヴァイは「作曲した全曲を聴くことから始めました。どういう部分をセレクトして抜き出して据えたかというと、自分自身が持っている感情に基づいて決めさせていただきました」「選んだ曲にひとつひとつに固有のストーリーがあるんです。それは皆様にお話ししてみたいんですけど、すべてお話するとすれば2〜3週間はかかってしまいます」とその場を笑わせる。
クンツェは「オリジナルの曲というものを作品に入れ込んで統合していかなければいけないわけで、インスピレーションの一部として統合していかなければいけない。彼は当時世界でもっとも素晴らしいピアニストだったわけで、大成功を収めていた人です。それは演奏した時の他の方の拍手に非常に依存していたということなんです。耳が聞こえなくなったことによって、拍手そのものが聞こえなくなってしまうということから、ベートーヴェンのその後の内面というものを作品として作り上げていかなければいけないわけで、それを信ずるに足りる内容のものとして舞台に乗せなければいけない」と苦労を振り返る。
「それに適した声を選び出してくれたシルベスターに感謝したいし、結果としてできた作品がクンツェ・リーヴァイの音楽になったことが大変うれしいです」