2018年4月18日 11:00
稲垣・草彅・香取が歩き出す、『クソ野郎と美しき世界』の高い完成度
わずか2週間の限定上映にもかかわらず、動員が20万人を超えた映画『クソ野郎と美しき世界』。
主演の稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾の3人を応援しているファンの人たちにまず見てほしいという思いからマスコミ試写を行わなかったらしい、この映画。2週間ってほんとにあっという間で、慌てて劇場に駆けこんだが、平日にもかかわらずどの上映回も満員だった(私はTOHO シネマズ新宿で見ました)。
○"新しい地図"という意義のある作品
映画はオムニバス形式で、
稲垣主演、園子温監督『ピアニストを撃つな!』
香取主演、山内ケンジ監督『慎吾ちゃんと歌喰いの巻』
草彅主演、太田光監督『光へ、航る』
3人勢揃い、児玉裕一監督『新しい詩』
……という4本立ての1時間45分。
3人がそれぞれ忙しく、個性もバラバラだから別々の作品を撮ったものを並べたというわけではなく、最後の『新しい詩』は、前3作の要素も盛り込んだ、まとめ的な感じになっている。ひとりひとりの力と、それが融合したときの力という、“新しい地図”という集団の意義がある作品。プロデューサー、監督、スタッフ、出演俳優……と日本の優れた才能がこれでもかというほど集まり、3人をバックアップして、完成度の高いものになっていた。