2019年10月6日 09:00
松坂桃李×恩田陸、受賞の流れが『蜜蜂と遠雷』に集結!? 映画化で初対談
松坂:いやいや、とんでもないです!
――原作で思い描いていた明石はどういうイメージだったんですか?
恩田:もうちょっと、普通の人です(笑)。でも、2次予選の後に松坂さんが1人でカメラに向かってしゃべっているシーンはすごくリアルで、驚きました。
松坂:実は、あのシーンが初日だったんですよ……。
恩田:初日だったんですか! みなさん、意外なシーンが初日なんですよね。いきなりあのシーンだとは……すごいですね。
松坂:とにかく、体の中にいろんな実感を入れるようにイメージして。すごく緊張しました。
――ちなみに、明石じゃない松坂さんを目の前にされた感想はいかがでしたか?
恩田:「やっぱりかっこいいわ!!」と思いました(笑)。
――松坂さんは、そういうかっこよさをどうやって封印されてたんでしょうか?
松坂:明石は他の3人に比べて、家族と過ごしたりと、生活を描写しているシーンが多かったので、そこはすごく大事にしたいなと思いました。たぶん、すごく不器用でめんどくさいやつだなと思ったんです。自分のことを天才とは思っていないけど、他人には言われたくない、という。
恩田:その通りです。
松坂:たとえば奥さんと少し口論になったシーンでも、明石のめんどくさい感じが出ている。