読む鉄道、観る鉄道 (4) 『大陸横断超特急』 - アメリカの鉄道旅行はハプニング満載!?
ジョージに倒される悪の手下、リースを演じたのはリチャード・キールで、後に『007』シリーズの悪役ジョーズを演じた。
列車内で殺人事件、銃撃戦、ラストシーンは列車が暴走して駅に突入。
こんなシナリオでは、鉄道会社も撮影を許可しにくいだろう。
全米で旅客列車を運行するアムトラック社も、同作への撮影協力を断ったといわれる。
劇中に登場する列車名であり、映画の原題でもある「シルバー・ストリーク」も実在しない。
「シルバー・ストリーク」の名は、客車の銀の縞模様から。
鉄道車両メーカーのバッド社が開発したディーゼルカーの高速列車「パイオニア・ゼファー」をイメージしたといわれている。
車体のロゴはアムトラックにそっくりな「AMRORD」だ。
それでも劇中、実際に列車が走行するシーンがふんだんに登場する。
撮影に協力した鉄道会社はカナダのCanadian Pacific Railway(カナダ太平洋鉄道)とのこと。
機関車も客車も同社のものだけど、きっと当時のアメリカの列車と似たようなものだったのだろう。
「シルバー・ストリーク」のルートは、「ロサンゼルスを出発、ネバダを走り抜け、コロラドロッキー山脈を越え、カンザスシティーへと突っ走り、ミズーリ、アシュランドは通過して、ミシシッピーを渡り、2日半でシカゴにつく」