2012年5月4日 12:45
奥様はコマガール (44) 妻の急病(1)~夜間診療への怒り~
事の発端は去る4月の下旬である。
妻のチーが微妙な体調不良を訴えたのだ。
実はこのところのチーは、よく体調を崩していた。
月に一度は発熱し、頭痛や倦怠感に襲われる。
なんでも20代後半の女性はホルモンバランスが乱れることが多いらしく、それが原因で体調不良を起こしやすいという。
だから僕は、今回もいつものことだと高を括っていた。
男にはわからない女性特有の苦しみだと理解し、あまり気に留めなかった。
その後、チーの体調不良は続き、ついに会社を休むまでになった。
最近、このパターンも多いため、会社での印象が悪くならないか心配だ。
共働きの山田家ではチーも貴重な収入源である。
もし欠勤増加によって、なんらかの処分が下されたら死活問題だ。
このときの僕は、なおもチーの体調より、そういった我が家の事情を重んじていたのだ。
そして去る4月27日のことである。
その朝のチーは少し体調が回復したようで、2日ぶりに会社に出勤した。
仕事が溜まっているため、多少の無理は仕方ないという彼女なりの判断だ。
僕はチーが出勤したことで、恥ずかしながら簡単に安心してしまい、その日はもっぱら自分の仕事に集中した。