2012年10月22日 19:15
福岡県天神から30分で行ける、荒海に浮かぶ「志賀島」ってどんなとこ?
古くからこの地を守ってきた阿曇(あずみ)氏は、代々、志賀海神社の宮司の職を継ぎ、今でも祭祀(さいし)を守っているという。
今回はその宮司を支える役職でもある権禰宜(ごんねぎ)、崎山庫助さんに話を聞いた。
崎山さんは14年前に静岡の富士山麓に鎮座する浅間神社から、はるばるこの九州の志賀島へ赴任してきたという。
やはり最初はカルチャーショックの連続だったようだ。
一般に神社では、若い神官が日々の掃除からお祭りのお供えまで自分たちでする。
しかしここ志賀海神社に限っては、神官たちの雑用を肩代わりする“神人”という専属の人々がいるというのだ。
しかもこの“神人”、志賀島の集落に住む人の中から選ばれるという。
つまり神職である権禰宜、禰宜(ねぎ)、宮司は、本殿をはじめ完全に準備が整った祭りの場に赴き、ひたすら祝詞を上げ、祈りをささげることに専念するのだ。
この独特の制度の厳しさは、命をも飲みこむ荒海を相手にする人々の氏神様であることからくるのかもしれない。仕事が厳しいといえば、当然漁師もだ。
志賀島では、海沿いを歩いていると「海士(あまし)」が海辺で雑談している姿を見かける。