2012年5月12日 18:15
【エンタメCOBS】毛は生やせる! 驚きの最先端・発毛技術
「ヌードマウスに毛を生やすことに成功!」という衝撃の写真がさる4月17日に公開されて世界中を驚かせました。これは、東京理科大学の辻 孝教授のチームが開発した細胞操作技術の成果。「最近なんだか毛が薄いかも!?」と悩んでいる人には希望を抱かせる研究です。辻教授に詳細を伺いました。
――今回の成果は、毛髪再生のための技術開発、「毛包再生の技術」ということですが。知識なしの筆者のために、まず「毛包」について教えてください。
辻教授「毛包」というのは毛髪を作るための「工場」です。この毛包は数年に1回、新しく作り直されます。
これがヘアサイクルです。毛包には再生するための幹細胞があり、そのおかげで髪は何度でも生え代わることができます。
――つまり、毛包を人工的に作って頭皮に移植して、それがちゃんと働けば毛はまた生えてくるってことですか?
辻教授そうです。毛包を作り直すことができれば毛髪は生えてくるはずです。毛髪再生の大事なポイントは、毛包を作るための幹細胞が、大人になっても毛包の中にあって利用できるという点ですね。
――「大人になっても」というのは?
辻教授ほかの器官、例えば肝臓でも、歯でも、その器官を作り出すための幹細胞というのは胎児の時にしか見つかっていません。