2017年11月3日 16:00
秋のアート気分にぴったり! 愛と復讐の美しきミステリー『ノクターナル・アニマルズ』に酔う- 古川ケイの「映画は、微笑む。」#27
夫・ハットンの経営する会社は傾いており、週末なのに仕事でNYに行くという彼からは、浮気の匂いもちらつく。
そんなある日、彼女の元に小包が届く。それは、20年前に離婚し、何年も連絡を取っていなかった元夫のエドワード(ジェイク・ギレンホール)が書いた小説だった。
その小説のタイトルは『夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)』。”スーザンに捧ぐ”と書かれたその小説を、スーザンは躊躇しながらも読み始めるのだった。
ページをめくりながら、スーザンは元夫・エドワードとの出会いを思い出していた。
テキサス出身で、幼馴染みだったふたりは、ある日NYで再会する。
コロンビア大学の奨学金の面接に来たエドワードと、芸術家の道を諦めてコロンビア大学の大学院で美術史を専攻するスーザン。
ふたりは、激しい恋に落ち、結婚を決意したのだった。
だが、保守的なスーザンの母は、財力のない作家志望のエドワードとの結婚に大反対。数年後、ブルジョワ的生活が大切に思えてくるはず、とスーザンに告げ――。
◼︎小説『夜の獣たち』の内容とは?
本編に登場する、元夫エドワードがスーザンに送った小説『夜の獣たち(ノクターナル・アニマルズ)