FPが読者の家計を診断! うちの電気代、高い or 安い? 【4人家族編】


■貯蓄額1,000万円でもダメ! S家の家計の見直しポイントは?

Sさん:定期預金で1,000万円です。株や投資はしていません。

岩城先生:では、下のお子さんが大学に入るまでの約10年間であと1,000万円貯めるとし、1年間で100万円を目標にしましょう。

ファイナンシャルプランナー岩城みずほさん

これまでのペースを保てれば大丈夫ですが、今後塾などの費用がもっと膨らむことを想定すると、いまの家計から削れるところは削ったほうがよいですね。具体的には、ローン(★1)や保険(★2)といった大きな固定費です。ローンの金利は固定ですか?

Sさん:変動です。

岩城先生:では、できるだけ早めに固定金利に借り換えましょう! マイナス金利の適用で、どこの金融機関も固定の金利を下げ始めていますから、いまが借り換えるチャンスですよ。

Sさん:たしかに、変動だといつ金利が上がるかもわからないし、あと30年近く返済期間が残っているので、いまの低い金利で固定にしたほうが安心感はありますね。


岩城先生:ただし、固定にすると今より月々の返済額は少しアップします。S家は保険料が高いので、ここも見直しましょう。Sさんご夫婦はまだ30代ですし、生命保険は、お子さんが独立するまで、保険料の安い掛け捨ての定期保険でじゅうぶんかもしれません。

Sさん:保険の保障内容もじつはよくわかっていないんです…。さっそく見直します!

岩城先生:そのうえで、効率よく貯蓄するには、奥さんの収入アップも検討しましょう。

また、投資信託などで運用するのもひとつの方法ですよ。投資というと、どうしてもリスクが高く感じやすいものですが、10年、20年と長期スパンでみると、銀行に預けておくよりは高い利率で増やすことができます。

月々の光熱費や通信費、衣服費、外食費などもやりくりできる部分ですので、むだを省きながら、少しでも貯蓄に回せるように意識してみてくださいね。


Sさん:ありがとうございます! せっかくなので、電力会社からローン、保険まで、まるっと見直してみます!

【S家の見直しポイント】
・低金利のいまがチャンス。ローンは変動から固定に借り換えを
・生命保険は必要保障額を保険料の安い掛け捨てで
・運用も視野にいれつつ、効率よく教育費を増やそう


つぎは、新婚生活をはじめて間もない「20代の夫婦ふたり暮らし」の家計をチェック! 
【DINKS編へつづく】

ファイナンシャルプランナー岩城みずほさんプロフィール


ファイナンシャルプランナー岩城みずほさんと著書「結局いくら貯めればいいの?」

愛媛県生まれ。慶応義塾大学卒。NHK松山放送局を経て、フリーアナウンサーとして14年活動後、セミナー講師、生命保険会社を経て、2009年にファイナンシャルプランナーとして独立。オフィスベネフィット代表。得意分野は保険と資産運用。金融商品を販売しない独立系FPとして中立公正な情報発信を心がけている。2児の母。
著書に『結局、いくら貯めればいいの?』(同文舘出版)、『保険リテラシーが身につく本』(税務経理協会)、『30年後も安心に暮らせる!お金の鉄則』(マガジンハウス)。独立系ファイナンシャルプランナー「Office Benefit」代表。



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