連載記事:イライラモヤモヤを持ち越さない「言い返す」技術
姑、実母、夫…「それを今、言う?」角を立てずに黙らせる方法は?【イライラモヤモヤを持ち越さない「言い返す」技術 第3回】
■毒親「実の親からの言葉が一番きつい」理由
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――最近は、実両親に言われた言葉のほうが傷つくというママの声が多いんです。
五百田さん:問題は、義両親よりも毒親ということですね。さらに、昔と比べて今のおばあちゃんは元気。手も口も出してくるわけです。
基本的には、先ほどお話しした「Yes,but」の対応でいいと思います。例えば、子どもを叱っている時に「あなたも昔はそうだったわよ(だから、しかる資格はない)」と実母が口をはさんでくる時がありますよね。
おばあちゃんからしたら、孫に好かれたいから味方をしてしまうんです。でも、そのために親の立場をなくす、親の権威を落とすことを言ってしまう。
でも、そういったことをすればするほど、孫に会わせてもらえなくなるのにね(苦笑)。
実両親の場合は、強めに言い返してもいいと思います。相手もそこまで傷つかないし、こちらもあまり自己嫌悪におちいらないでしょう。このシチュエーションで僕がおすすめするのは、「今はわたしの話はしていない」。ぎりぎり実用的だと思うんですけど、いかがですか?
実両親は意識してか無意識かはわかりませんが、わざと子どもの前で言っている可能性がありますから、「子どもの前だから、そんなことを言うのはやめて」というのはあまり効果がありません。「今は私の話じゃない、この子の話をしているから」と言うのがいいかと思います。
あとは、「お母さんがそうだったから、私もこうなっちゃったのね」「お母さんも私をガミガミしかっていたじゃない」って言えばいいんです。なら「まあ、そうね」ってなるかもしれない。
それは対等でフェアな言い分ですよね。
ただし、実の母に家事育児を手伝ってもらっているのであれば、ある程度、口を出されるのはしょうがないと思わなければいけません。
例えば、子どもを預かってもらったり、ごはんを作ってもらったりしているのであれば、実母は会社で言うところの「株主のひとり」、口を出す権利があります。それが嫌なら、お金を払って外部の育児サービスに頼むべきです。
実母に手伝ってもらう以上、いろいろカチンとすることを言われるのは当たり前だと思ってください。でも、そこで我慢する必要はなくて、言い返せばいいんです。それがコミュニケーションですから。
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――「自分は親のようにはなりたくない」と思いながらも、同じように毒親になってしまうのではないかという不安を持つママもいます。それを断ち切る方法ってあるのでしょうか?
五百田さん:母と娘の結びつきは本当に強すぎるので、どこかで断ち切らないとだめですよね。結論から言うと、ちゃんと母にピシャリと言い返すのは良いと思います。
母にはやさしくしなくてはとか、私がいるのはこの人のおかげだから尊敬しなければとか、無理にそう思う必要はありません。母と自分は別人間、同様にお子さんとママも別人間なんですから。
「親の愛は何よりも深く、親は私を絶対的に愛していて、だからあんなことを言われてもこんなことをされてもすべては愛だから我慢しなければいけない」なんて考えていると、不幸の連鎖です。自分の子どもにも同じことをしてしまうかもしれません。