2021年3月15日 18:00
リック・オウエンス 2021年秋冬ウィメンズコレクション - 抑圧された怒り
リック・オウエンス(Rick Owens)の2021年秋冬ウィメンズコレクションが発表された。
キリストが祈りを捧げた庭「ゲッセマネ」
シーズンテーマは、先に発表されたメンズコレクションと同様の「ゲッセマネ(GETHSEMANE)」。キリストが十字架刑の前夜に祈りを捧げた庭を意味する言葉だ。キリストが感じていたであろう不穏な静けさや胸騒ぎのような感覚を、解決策をただひたすらに待つだけの現代社会に重ねた。宗教的なフード付きローブや、ブリーフを組み合わせたようなエンベロップ型クラッチバッグなど、メンズコレクションとリンクするモチーフが登場している。
身体を守るボディスーツ
リック・オウエンスがここ数シーズン、フォーカスしてきたボディスーツは、不穏な空気から自らを守り、断ち切るというメッセージを込めたもの。これまでのボリューム感のある彫刻的なフォルムから、今季はより身体を密閉するかのようなタイトシルエットへと進化している。
反抗精神を象徴するパワーショルダー
スリムなボディスーツにレイヤードするのは、パワーショルダーのケープ。
リック・オウエンスが“ブルドーザーになったような気持ちを味わえる”と称するこのパワーショルダーは、人々が脅威に直面した時の反抗的な精神を表現したものだという。