2021年5月18日 05:13
何ともいえない良い香りが人気の『ライラック』が楽しめる5月
こんにちは、フリーアナウンサーの押阪忍です。
ご縁を頂きまして、『美しいことば』『残しておきたい日本語』をテーマに、連載をしております。宜しければ、シニアアナウンサーの『独言』にお付き合いください。
ライラックの香り
当方がまだ若い頃、5月の後半、札幌に、講演会で出掛けたことがありました。仕事が終った帰り道、札幌の町を歩いている時に、何ともいえない良い香りが漂って来ました。
係の人に尋ねますと『ライラック・リラ』ですと教えて下さいました。『ライラック』はこんなにいい匂いがするものかと、垣根越しに咲いているその花をしっかり見ました。
花は小花で掌(たなごころ)の大きさで赤紫と白とが群れて咲いていました。
ホントにいい香りでした。
札幌大通公園のライラック
それで、その花よりも、その匂いの方が忘れられなくて、東京に戻ってからそのライラックの白を1本、拙宅に植えました。もうそれからウン十年、今、いい香りで咲いています。
ところで、フランスでは、ライラックは『リラ』と呼ばれ、シャンソンのタイトルにもなっています。
宝塚歌劇団でお馴染の『すみれの花咲く頃』、あの元歌はシャンソンの『白いリラの咲く頃』と言って、この曲が流行っていた当時、パリを訪れた宝塚の演出家が、日本に持ち帰り、公演の劇中歌として用いました。