くらし情報『元JK課・現100年料亭の若女将 コロナでも亡くなった母の遺志守る』

2020年12月7日 11:00

元JK課・現100年料亭の若女将 コロナでも亡くなった母の遺志守る

そしてお客さんが来訪すると、家紋である橘が白く染め抜かれた朱色の大きなのれんをくぐり、三つ指をついて迎え入れる。

「古くからの常連さんは、娘、孫のようにかわいがってくださいます。本当に、お客さまに育てられていると思います」

料亭が地域に支えられているということもあり、鯖江の活性化、まちづくりに貢献したくて、高等専門学校(以下・高専)時代の14年、鯖江市役所に新設されたJK課に参加した。“JK”という言葉に嫌悪感を抱いた人などからの誹謗中傷もあったが、女子高生による地域での活動は認められ、現代社会の副読本にも取り上げられたほどだ。

高専卒業後の17年4月、ももちゃんはアパレル会社に勤めたが、佳子さんのがん闘病により、若女将デビュー。18年夏、佳子さんが亡くなったときのことを、伸彦さんが振り返る。

「女将の仕事が大変なのは、十分にわかっていますから、もも乃には『好きな道を選べば、それを応援する』と言いました」
でも、ももちゃんは女将の仕事しか頭になかった。

「母がよく言っていたんですが、料亭で料理がおいしいのは当たり前。
女将がどこまで心を尽くし、おもてなしできるかによって、店の価値が変わるって」

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