2022年1月9日 06:00
義経と対立、悪口で人を陥れる…『鎌倉殿の13人』中村獅童演じるヒールの悲しき末路
ところが、義経が『最初から逃げることを考えていては勝てない』と嘲笑したことで二人は対立。その後の『壇ノ浦の戦い』でも、再び義経と景時は衝突します」
2人の対立は、歴史書『吾妻鏡』にも書かれている。戦場における義経の傍若無人な態度を景時が頼朝に“告げ口”するといった内容だ。平氏が滅亡した『壇ノ浦の戦い』で大活躍した義経だったが、その後、凋落の一途をたどり、1189年に奥州・平泉で自害する。
「歴史書の中で景時は、人の悪口を言って、その人を陥れようとする、悪いイメージで取り上げられています。頼朝に信頼され、エコ贔屓されているのをいいことに、横柄な態度をとっていたことから、周りの御家人たちから反感を買っていたとも……。
その一方で、事務的能力が高く、和歌をたしなみ教養がある人物として評価もされており、ドラマのキャラクターとして描きやすい人物ではないでしょうか」
1199年、頼朝が急死し、源頼家が2代目の将軍になる。ここで頼家を補佐するために、今回ドラマのタイトルにもなっている有力御家人、13人による合議制が始まる。
「名目上は、頼家を補佐するための集団指導体制なのですが、13人の御家人たちにはそれぞれ思惑があって、権力闘争が始まります。