2022年7月28日 11:00
安倍氏銃撃で高まる皇室へのテロの危機…それでも両陛下が「警備の大幅増強」を拒まれた理由
実際、7月19日には秋篠宮さまが東京都港区で『農事功績表彰者受章祝賀式典』に臨席されましたが、壇上にも2人の護衛官が配置されるなど、以前より警護が厳重になっている印象を受けました」
神道学者で日本文化総合研究所代表の高森明勅さんも“皇室を狙ったテロの可能性”について、次のように解説してくれた。
「’75年に上皇上皇后両陛下が沖縄で過激派活動家から火炎瓶を投げつけられた『ひめゆりの塔事件』など、あってはならないことですが、皇室はこれまでもテロの対象となってきました。
テロを防止するためには、それ自体を“実行不可能”と思わせることがいちばんです。しかし安倍元首相銃撃事件は、かつて海上自衛隊に勤務していたとはいえ、特別な戦闘訓練を受けていない単独犯でも、実行可能であることを証明してしまいました。また、いまでも関連する報道が続いており、テロの影響力を社会に周知してしまうことにもなりました。
残念なことですが、安倍元首相の事件により、テロを誘発しやすい環境となっているのです」
さらに皇室ならではの特別な事情も、テロの可能性をより高めているという。
「現在の皇室典範は、女性天皇も女性宮家も認めていません。