2023年3月5日 06:00
江角マキコの『ショムニ』は女性の社会進出が進まないからヒットした
1998年に放送されて大ヒットしたドラマ『ショムニ』
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、夢中になったテレビドラマの話。活躍する同世代の女性と一緒に、“’90年代”を振り返ってみましょうーー。
「『ショムニ』(フジテレビ系)は、商社の落ちこぼれOLが送り込まれる庶務二課、通称・ショムニの女性社員が、好き勝手な振舞いをしながらも、なぜか会社をいい方向に導くという1話完結型のドラマ。まさに世相を取り入れた作品といえます」
そう話すのは、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん(55)。
『ショムニ』第1シリーズが放送されたのは’98年。’86年に施行された男女雇用機会均等法が、’97年に改正された翌年のことだった。
これを機に、従業員採用や異動、昇進について、女性を男性と差別することが「禁止」事項に。また総合職と、それをサポートする一般職についても、制度上は男女を問わず選択できるようになった。
「女性の社会進出の機運が高まっていましたが、実際にはまだ多くの女性は一般職に就き、総合職の男性をサポートする存在でした。サポート業務の中身も、お茶くみやコピー取りといった雑務だけという女性も多かった時代です」