2023年3月12日 06:00
祖母と孫、年の差51歳の驚きのラップユニット・赤ちゃん婆ちゃん爆誕秘話
症状は口の中のひび割れや、全身の痛みで、一時は寝たきりにもなったり。
もうスーパーにも迷惑をかけたくないから、14年勤めたけど、仕方なしに辞めました」
がんに続いて難病まで患い、人生で初めて弱気になり、また、隠居生活を余儀なくされていた70代手前のでこ八だったが、そこに生涯最大の転機をもたらしたのが、当時15歳の孫だったという。
中3になっていた玄武が、地元の駅近辺で行われているサイファー(ストリートで輪になりラップを競い合う)に参加しているのは知っていた。
年上のラッパーばかりの中に入っていくことに尻込みしていた孫に相談を受けたとき、
「行くしかないやろッ」
と、けしかけたのが、当のでこ八だったのだ。
「玄武は引っ込み思案な印象で、気持ちを外に出すコやないと思ってましたから、興味あることができたのなら、これはもう、迷わず行け、と言いました」
その2カ月後、玄武が滋賀・彦根のクラブで初ライブをやるというので、でこ八も興味半分で応援に行ったという。そしたら、
「まず驚いたのは、若いコたちが、やんちゃな格好に反して、みんな礼儀正しかったこと。
またラップそのものも、10代20代なりに、生きざまや悩みを音楽に乗せて吐き出していて、おもしろいなと思ったんです」