2023年4月2日 06:00
鬼才イラストレーター・五月女ケイ子「描く前にバイク便を呼ぶ」アスリート的お仕事術
住んでいた場所は違っても、年齢が近ければ「そうそう!わかる」って盛り上がれるのが、青春時代、憧れていたアスリートの話。各界で活躍する同世代の女性と一緒に、“あのころ”を振り返ってみましょうーー。
「今でもスカッとしたいときには、アルベールビル五輪での伊藤みどりさんの演技を見るんです。フィギュアスケートが好きで、浅田真央ちゃんのファンでもありますが、伊藤さんのトリプルアクセルの高さは別格で、見返すたびに記憶の中のジャンプより高く跳んでいるので驚きます」
そう語るのは、イラストレーターの五月女ケイ子さん(48)。
伊藤の演技に魅せられた’90年代は、故郷の山口県から横浜市に引っ越した時期だった。
「山口の実家は田舎の中の田舎のような場所。田んぼに囲まれていて、市街地では受信できる民放の電波も実家には届かず、見られるテレビ番組はNHKと限られた民放のものだけでした。『笑っていいとも!』(’82~’14年・フジテレビ系)は夕方からの放送だったし、見ることができない月9のトレンディドラマは、新聞のラテ欄に書かれているあらすじを見ながら内容を想像していました。
だから、東京に近い横浜に引っ越すことが決まったときは“都会暮らしができる!”という期待感でいっぱいに。