2023年2月14日 12:00
すべてのラブストーリーは“サスペンス”である。パク・チャヌク監督が語る新作『別れる決心』
『オールド・ボーイ』『イノセント・ガーデン』『お嬢さん』など数々の傑作を手がけてきたパク・チャヌク監督の最新作『別れる決心』がいよいよ今週末17日(金)から公開になる。
本作は、“刑事と容疑者”として出会ったはずの男女が、少しずつ距離を縮めていく中で迷路のような状況に足を踏み入れていく様を描いた作品で、ふたつの殺人事件の行方を描くサスペンスと、男女の関係の変化が同時に描かれる。パク・チャヌク監督はこう語る。
「愛の物語というのは“大きなサスペンス”を含んでいる」
事件も、愛も、すべては謎に満ちていて、何が起こってもおかしくはない。
岩山の頂から転落した男の事件を追う刑事ヘジュンは、被害者の妻ソレを容疑者として監視する中で、次第に彼女に特別な感情を抱き始める。捜査を続けていく中で少しずつ距離を縮めていくふたり。やがて事件解決の糸口が見つかり、事件は解決したかに思えた。しかし、それはふたりの関係を大きく変える“最初の一歩”でしかなく、別れたはずのふたりはやがて意外な場所で再会する。
本作の前半は容疑者に対して“疑い”を抱いていなければならない刑事へジュンと、そんな刑事の追求を受ける容疑者ソレの駆け引きと、関係の微妙な変化が巧みな演出で描かれる。