2022年4月27日 11:00
「生きてる」の“先”が見える? 平方元基×ウォーリー木下が語る『THE 39 STEPS』
そういう体験だと思います。何なのかわからなくても観ていて面白い。そこが僕たちが今回やる作品の一番の長所だなって。演劇の「はじまり」みたいなことをしている感じがしませんか?
木下ごっこ遊び”みたいなことをしていますからね。でも見ている人が、何をやっているかわかんないということはないと思うんですよね。ちゃんと筋はあるし、昔のヒッチコックの映画が好きな人は、そういう視点からの面白さもあるし、原作映画を全く知らなくてもこんな表現があるんだと思う人もいると思います。
「1930年代の映画の撮影をしている」という設定なんですけど、その頃のアナログな映画のつくり方と演劇で僕らが“ごっこ遊び”をしているのがリンクしていくような演出になっています。どの世代の人に観てもらっても楽しみ方がいろいろあると思います。
平方まだお稽古している段階ですが、毎日「生きてるぅ…!」と思うんですよね。その感覚を持ったまま本番でお客様を客席に迎え入れたら、「生きてるぅ…!」の“先”にたどり着くのではないか?と思います(笑)。それが見えそうな手応えもあるし、こんなに役者をやっていて嬉しい気持ちになるような稽古場ってそうそうなくて。