2022年がスタートして早々、注目すべきバッハアルバムが2種類も登場したことを喜びたい。しかも共にクラシック史上最高の無伴奏ヴァイオリン作品と謳われるヨハン・セバスチャン・バッハ(J.S.バッハ)の『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ(全曲)』なのだからたまらない。これは、バッハ好き&ヴァイオリン好きにとって最高のプレゼントに違いない。
その2種類とは、1月19日にリリースされた諏訪内晶子のアルバム(ユニバーサルミュージックUCGD-45005/6)と、2月9日にリリースされたレオニダス・カヴァコスのアルバム(ソニー・ミュージック:SICC30590-1)だ。
CDデビュー25周年となる諏訪内晶子のアルバムは、なんと6年ぶりの新作リリース。まさに満を持した入魂のメモリアルアルバムと言えそうだ。一方、アテネ生まれのカヴァコスは、近年その評価がうなぎのぼり。世界が注目する巨匠候補だ。
チャイコフスキー国際コンクール優勝(1990年)の諏訪内に対して、カヴァコスの方は、パガニーニ国際コンクール優勝(1988年)と、コンクール歴に於いても甲乙つけがたい2人のバッハに興味津々。
演奏スタイルの違いもさることながら、アルバム内の作品の並び順の違いにも注目したい。