2024年2月27日 11:30
ミニマル・アートを代表する彫刻家カール・アンドレの国内美術館初の個展 大型彫刻のほか詩の作品の展示も
千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館では、2024年3月9日(土)より、『カール・アンドレ彫刻と詩、その間』が開催される。今年1月24日、88歳で亡くなったカール・アンドレ(1935-2024)の、日本の美術館として初めて行われる個展である。
カール・アンドレは、1960年代後半、アメリカを中心に起った「ミニマル・アート」の代表的な彫刻家。マサチューセッツ州の工業都市、クインシーに生まれ、アンドーバーの名門フィリップス・アカデミーで学んだ彼は、1957年、ニューヨークに居を移し、翌年よりフランク・ステラとスタジオを共有して、コンスタンティン・ブランクーシに影響を受けた彫刻を作成し始めた。1966年に137個のレンガを直列に並べた《レヴァー》を発表して以降は、木材、金属、石などの素材を工業製品のような同一規格に加工し、床置きするスタイルを確立。そこに置かれることで周りの空間に作用するそれらの作品を、作家自身「場としての彫刻」と表現した。
カール・アンドレ夫妻と所属ギャラリーの全面的な協力を得て実現する同展では、日本では紹介されることが稀な「小さな彫刻」8点とともに、代表的な床置きの大型彫刻13点を紹介。