ソプラノの隠岐彩夏、ヴァイオリンの矢部達哉、そしてピアノの横山幸雄という、豪華なメンバーによる素敵なコンサートが開催される。その名も「愛しの夜」と題されたステージには、シューマンの歌曲集『女の愛と生涯』を筆頭に、同アラベスク、R.シュトラウスの『薔薇のリボン』『ツェツィーリア』『明日』といったロマンティック極まりないプログラムがずらりと並び、秋の夜長を彩る素敵な時間が楽しめそうだ。
そもそもなぜこの3人の共演なのだろう。その答えは、ヴァイオリンとピアノのデュオとして長く共演を重ねてきた矢部達哉と横山幸雄のコメントの中にある。
「彩夏さんの登場は、隠れた才能が輝く瞬間でした。彼女の歌声が初めて響いたとき、僕と横山さんは、その魅力にたちまち引き付けられました。彩夏さんの声は、“ストラディヴァリウスのよう”と形容したい美しさで、その暖かさと艶で人々の心を満たします。彼女のような才能を持つ歌手がいることはまさに奇跡と言えます。
彼女の歌を聞くと、心の中のあらゆる不快感が消え去り、安らぎに満たされます(矢部達哉)」
「2年ほど前のこと、彩夏さんが初めてリハーサルに登場し、歌い始めたその瞬間に、我々のかけがえのない素晴らしい仲間がまた新たに1人増えた喜びを心の底から実感しました。