2023年6月28日 14:00
役所広司が語る『THE DAYS』に込めた切なる想い。「世界の人たちにあの事故がどんなものだったのかを知ってもらいたい」
撮影:源賀津己
役所広司が、Netflixのオリジナルドラマシリーズ『THE DAYS』で主演を務めている。本作は、2011年に起こった福島第一原発の事故と、そこにいた人々の物語を可能な限り忠実に描いた作品だが、役所は本作を“過去の再現”ではなく、“未来につながる作品”だと考えているようだ。
2011年の3月11日に起こった大地震と津波によって東日本一帯は甚大な被害を受け、福島第一原発は全電源を喪失し、全6基ある原子炉のうち、4基が制御不能になってしまう。あの日、あの場所にいた人たちは何を目撃し、何に立ち向かったのか?役所は発電所の所長・吉田を演じた。
本作は、数々のヒット作を手がけてきた増本淳プロデューサーが自ら企画し、脚本も執筆した渾身のプロジェクトだ。出演のオファーを受けた役所は、「あれだけの数の方が暮らしている場所で、あれだけの事故が起こり、怪我をされた方も亡くなられた方もいて、福島の方の中にはふるさとを失ってしまった方たちがいる。そんな中でこの物語をドラマにして本当に大丈夫なのだろうか?という不安はありました」と振り返る。
「でも、プロデューサーの増本さんから“いつ収束するのか分からない規模の事故で、自分は廃炉に向かっていく福島第一原子力発電所を見ていきたい。