2021年6月22日 18:00
新しい公共建築に必要なのは「ネコの視点」だった!? 東京国立近代美術館『隈研吾展』をレポート!
日本を代表する建築家のひとり、隈研吾。彼のこれまでの活動を「公共性」を軸に振り返る展覧会、『隈研吾展新しい公共性をつくるためのネコの5原則』が、東京国立近代美術館で9月26日(日)まで開催されている。これまでにない大規模な個展だ。
隈研吾は1954年生まれ。1964年開催の東京オリンピックの際に見た丹下健三の国立屋内総合競技場(現・国立代々木競技場)に衝撃を受け、幼少期より建築家を志した。コロンビア大学客員教授を経て、90年に隈研吾建築都市設計事務所を設立した後は、20か国を超す国々でその土地の環境や文化に溶け込む建築を手掛けている。
国立競技場の設計への参画はもちろんのこと、根津美術館やサントリー美術館、角川武蔵野ミュージアムに富山市ガラス美術館など数多くの美術館建築を手掛けていることから、美術ファンにも知られた存在だ。
本展は、彼の手掛けた建築の「公共性」という部分に着目。
隈自身がピックアップした建築と映像作品、前庭に展示されるトレーラーハウスを合わせ、合計74件を5つのキーワードで読み解いていく。
第一会場エントランス
本展は、有料の第1会場と入場無料の第2会場からなる2部構成。