2024年4月6日 15:10
杉本恭一、還暦の常識をブチ壊すパワー全開&極彩色のライブ『KYO1KYO60』オフィシャルレポート
彼の一番大きな魅力は、人を惹きつけてやまない、この破天荒な愉しさ。
次に、たとえ自分が困ったことになりそうな時でも人を助けようとし始める義理人情の異様なまでの厚さ。私自身も含め、彼に感謝している人間はとても多いと思う。しかもそれでいてたまに彼はポロリと気弱な部分を見せやがる。これでもう男も女もイチコロだ!って、私は何を書いてたんでしたっけ?
とにかく彼の楽曲にはこうした彼の人間性がそのまま現れていると思っていただきたい。その上で、元グラフィックデザイナーであり、現在もイラストレーターとして誰にも真似できない独自の世界観を発揮することでも知られる彼の、絵や色彩に対するこだわりも楽曲に反映されている。彼の性格・人生・キャリアの全てがこれまでの楽曲に詰め込まれているのだ。つまり杉本恭一の楽曲はそのまま杉本恭一であると。
どんなにかけ離れたジャンルの音楽を鳴らしても違和感がまるでないのは、これが理由であると私は強く思っている。その杉本恭一の還暦を記念した『KYO1KYO60』が、2024年3月20日渋谷PLEASURE PLEASUREで行われた。奇妙な音階が心地よい“時間”のSEと共にさながらタイムトンネルのような映像が流れ(レピッシュ初期の杉本の衣装である赤いスーツを着た御父上の還暦時写真も挿入!)