2021年8月27日 12:00
みんな誰かとつながっている―劇団四季『はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~』観劇レポート
撮影:樋口隆宏
劇団四季の新作オリジナルファミリーミュージカル『はじまりの樹の神話~こそあどの森の物語~』が、8月29日(日)まで、東京・浜松町の自由劇場で上演中だ。その後、9月12日(日)からは、7ヶ月間で68都市を巡る全国公演がスタートする。
原作は、岡田淳が作・絵を手がけた児童文学「こそあどの森の物語」シリーズ第6巻の同名の物語で、夏休み中ということもあり、劇場にはやはり親子連れの観客が目立つ。ロビーには、メモ帳やクリアファイル、キャラクターのマスコットなど、公演グッズを買い求める列もできていた。客席に入ると、森の木や動物、鳥の絵が載った、本のページが描かれている幕が目に飛び込んでくる。鳥のさえずりや梢を渡る風の音も聞こえ、自分も“こそあどの森”に足を踏み入れたようだ。
“つながること”を意識した演出
1964年から上演され続けている劇団四季のファミリーミュージカルは、“命の尊さ”“愛と勇気の素晴らしさ”“友情や助け合いの大切さ”などをテーマに作られてきたが、今回は、“人とのつながりの大切さ”がテーマになっている。その象徴が、時空を超えて古代と現代をつなぐ“はじまりの樹”だ。