2023年6月30日 12:00
バッハ家の音楽帳に親しむ。大塚直哉 レクチャーコンサート
“音楽の父”と讃えられるドイツバロック時代の巨人ヨハン・セバスティアン・バッハ(J.S.バッハ)は、その生涯に20人の子供を授かったことが知られている。家族思いで子煩悩なバッハは、大切な家族のために、素敵な音楽帳を編纂していたのだ。
「ヴィルヘルム・フリーデマン・バッハの音楽帳」「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」と題されたこれらの冊子からは、家族とともに音楽を楽しむバッハ家の日常が垣間見られるようだ。このJ.S.バッハが編纂した“名曲の宝庫”と言うべき“音楽帳”をテーマにした大塚直哉のレクチャーコンサートが開催される。
大塚直哉といえば、日本を代表するチェンバロ、オルガン、クラヴィコードの名手として知られる日本古楽界の第一人者だ。その素晴らしい演奏はもちろん、知的かつ軽妙なトークは、音楽の世界を紐解く水先案内人として極めて魅力的な存在だ。
公演日にステージに並ぶのは、J.S.バッハが活躍した時代の、木型パイプオルガン(ポジティフ・オルガン)や、チェンバロに、クラヴィコードなどの鍵盤楽器。これらの楽器を引き分けながら、J.S.バッハが家族のために遺した素晴らしい音楽帳を紐解く時間はまさに至福のひとときに違いない。