2022年12月6日 12:00
【インタビュー】新国立劇場、柴山紗帆×速水渉悟が挑むバレエ『くるみ割り人形』
撮影:阿部章仁
新国立劇場が今年も、クリスマスシーズン、年末年始恒例の『くるみ割り人形』を上演する。全13公演で5組の主役カップルが日替わりで見せる華やかな競演。もっともフレッシュなペア──クララ/こんぺい糖の精役を踊る柴山紗帆と、ドロッセルマイヤーの甥/くるみ割り人形/王子役を演じる速水渉悟に、作品の魅力、舞台への思いを聞いた。
速水渉悟撮影:阿部章仁
「華やかできれいなバレエ!マジシャンが登場したり、ねずみと兵隊の戦いがユニークだったりと、バレエ団によっていろいろと個性があるのが楽しいんです」と話す柴山。チャイコフスキーの音楽による『くるみ割り人形』は、クリスマスの夜の夢を描いた古典バレエの傑作だが、速水は「以前所属していたアメリカのカンパニー(ヒューストン・バレエ)では、1シーズンで40回近く上演していました。毎年聴き飽きるほど(笑)、ずっと聴いてきたけれど、本当にきれいな音楽です」と振り返る。
左から)速水渉悟、柴山紗帆撮影:阿部章仁
新国立劇場が2017年より上演しているのは、ウエイン・イーグリングによるヴァージョン。踊りの素晴らしさだけでなく、説得力あるストーリー展開、美しい衣裳、巨大な気球が登場する大がかりな装置などが醸す独特の世界観で人気を博している。