ちひろさんありがとうという気持ちで役に向き合っていました」
やりきれない夜は、カップラーメンを食べます(笑)
一つひとつ言葉を選び、じっくりと考えながら、有村架純は答える。そこに、決して易きに流されることのない彼女の芯の強さのようなものが見える。でも決して近づきがたいわけじゃない。むしろとてもフラットで素朴な人だ。
そう感じたのは取材の最後。劇中に登場する「夜は私たちの味方だからね」という台詞にちなんで、やりきれない夜の過ごし方について聞いてみると、少女みたいに恥ずかしそうに笑って、話しはじめた。
「何事も考えてしまう性格なので、そんな夜はつい頭がパンパンになってしまうんですね。特に現場に入ってるときは、どうしても心も落ち着かないし、穏やかでいるのってちょっと難しかったりするので。
だから、そういうときは普段食べないものを食べます。たとえばカップラーメンを食べたりして(笑)、いつもと違うことをしたぞってエネルギーを違うところに向けるようにしますね」
「次の日怒られません…?」と質問を重ねると、有村架純はもう一度控えめに笑った。
「そう。パンパンにむくむのはわかってるんですけど、それでももういいやって(笑)」