2022年5月25日 04:00
藤ヶ谷太輔が4年振りのストレートプレイで古典作品に初挑戦 上村聡史演出『野鴨-Vildanden-』9月3日より上演
上村聡史演出の舞台『野鴨-Vildanden-』が、東京は2022年9月3日(土)から18日(日)まで世田谷パブリックシアターにて、兵庫は9月21日(水)から25日(日)まで兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホールにて、上演されることが決定した。主演は、藤ヶ谷太輔が務める。
本作は“近代演劇の父”と称されるノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンの代表作。イプセンは、19世紀ヨーロッパで主流とされていた行きすぎた厳格さや節制を美徳とする偽善的な社会観念を批評し、悪に立ち向かう高潔さを描いた勧善懲悪が期待されていた当時の演劇に革命をもたらした人物とされている。
そんな彼が1884年に発表した本作は、納屋を“嘘”、外の世界を“真実”、そして“野鴨”を人間に例えることで、自己欺瞞によって自らを守ろうとする人間の弱さや、独りよがりの正義を振りかざす愚かしさを見事に描き出し、珠玉の名作といわれている。
演出を務めるのは上村聡史。観客の想像力を刺激する演出とともに、物語のもつ命題にどのように迫るのかが注目される。
そして、理想を追い求め、真実こそが正義だと信じてやまない“正義病”の主人公・グレーゲルスを藤ヶ谷が演じる。