2022年10月20日 18:00
じわじわと感動し力が湧く作品が当たる、そんな演劇界を作りたい ホリプロ堀義貴会長×梶山裕三制作部長に聞くミュージカル『バンズ・ヴィジット』の魅力
撮影:石阪大輔
2018年のトニー賞で、『アナと雪の女王』や『ミーン・ガールズ』を抑えて10冠に輝いたミュージカル、『バンズ・ヴィジット迷子の警察音楽隊』が日本で上演される。製作するのは、出資者の一員としてトニー賞のトロフィーを日本に持ち帰ってきたホリプロだ。エジプトの警察音楽隊が、対峙してきた歴史を持つイスラエルのとある辺境の町に、“間違って”到着してしまったことから巻き起こる大人のヒューマンコメディ。森新太郎が演出を手がけ、風間杜夫や濱田めぐみら豪華キャストが集うことも話題の舞台について、ホリプロの堀義貴会長と梶山裕三制作部長に聞いた。
幅広い作品を手がけるホリプロステージの出資第2弾
――まずは、本作に出資を決められた経緯を教えてください。
堀元々の動機は、そんなに純粋なものではなくて(笑)。ホリプロとして初めて出資した『ディア・エヴァン・ハンセン』(2016年ブロードウェイ初演)が当たってくれたので、いずれ利益が出るだろうという話になったんですね。儲けるためじゃなく、いつか日本でやりたいと思って出資した作品で利益が出るなら、それは“あぶく銭”のようなもの。
日本に持ち帰っても仕方ないから、また別のブロードウェイ作品に出資して使い切ってしまえ!と思っていた時に(笑)