2022年9月8日 07:00
「底抜けに楽しい演奏会の開催を目指して」大野和士が語るサラダ音楽祭2022
大野「カンパニーを率いる金森穣さんには、ずっと前から何度も委嘱作品についてお願いし続けてきたのですが、彼の忙しいスケジュールにも関わらず今年もコラボレーションが実現できて本当に良かった。切望してきたことが叶って嬉しいと思っています」
─昨年の舞台も素晴らしいものでしたね。
大野「(椅子を立ってその状況を体で示しながら)ダンスはステージで、オーケストラの前方、お客さま側のスペースで行われるわけですが、限られたスペースであれだけ自在な身体表現を実施できるのは、Noismだからこそだと思います。
私自身はオーケストラを指揮しているため、真後ろで踊っているダンサーを常に観ていることができないのですが、金森さんのパートナーであり、カンパニーの中心的なダンサーである井関佐和子さんの踊った「アダージェット」(マーラー作曲:交響曲第5番より)では、ラストシーンまで一寸の狂いもなく音楽と(照明も)ぴったり合ったんです。本当に凄かったですね。お客さまも驚かれたのではないでしょうか」
─今回はラフマニノフのピアノ協奏曲第2番より第2楽章や、アルヴォ・ペルトの「フラトレス」で共演されます。大野「彼らは基本的に自分たちで稽古をして、準備をしてくれてきて、最終的にオーケストラと合わせていくんです。