2022年9月12日 18:00
渋谷区立松濤美術館『装いの力―異性装の日本史』をレポート 各時代の異性装の様相をさまざまな表現から展観
画面の中央には女装をした芸人が歌を歌っている。翌年以降、宴席で異性装をした芸人が逮捕されたニュースが新聞を賑わせていたという。
昇斎一景《東京名所三十六戯撰 隅田川白ひげ辺》明治5年(1875)東京都江戸東京博物館蔵※前期のみ展示
当時の異性装で検挙された人々の記事の抜粋
しかしながら、芸能の世界では異性装は容認されていた。第7章「現代の異性装」では、男装の麗人として一斉を風靡したターキーこと水の江瀧子の資料や、現代舞踏の第一人者で老女の姿で踊った大野一雄のポスター、宝塚歌劇団に大きな影響を受けた手塚治虫『リボンの騎士』や、池田理代子『ベルサイユのばら』、江口寿史『ストップ!! ひばりくん』の原画のほか、異性装を趣味とする人々のための専門誌などを展示する。
展示風景より
展示風景より
展示風景より
そして、最終章となる第8章「現代から未来へと続く異性装」では、森村泰昌やダムタイプ《S/N》の記録映像のほか、"DIAMONDS ARE FOREVER"のメンバーによるインスタレーション《CQ!CQ!This is POST CAMP》が展示される。"DIAMONDS ARE FOREVER"はグロリアス(古橋悌二)