2作とも集団についての作品にはなるけれど、『はなればなれたち』はこれまでの物語で、『四角い2つのさみしい窓』がこれからの物語になればいいとおもっています」
10年の集大成となる『はなればなれたち』の半年後、これからの物語となる次作では、再演を見据えた挑戦も考えている。「『はなればなれたち』では、主人公の〈向井川淋しい〉が30歳手前になるくらいまでの半生を描きます。だから僕や劇団メンバーの実年齢より歳下で物語が終わる。一方『四角い2つのさみしい窓』は実年齢より歳上、40歳手前くらいの物語にしようとおもっています。再演を強く意識して、いまのみんなが演じると少し歳上なんだけど、この先再演するときにその年齢に合うものになる、これから自分たちがなるであろう人たちを意識して書きたいとおもっています」。結成10年目に、数年後の再演を視野に入れた作品が生まれる。観客にとってはうれしいニュースだ。
「もしロロが僕のプロデュースユニットだったら、若い俳優を使っていつまでもボーイ・ミーツ・ガールや青春ものを書き続けたっていい。
でも劇団となると、みんな歳を重ねていくから、その歳に合わせて新しい何かを書かなきゃいけない。