ビッケブランカ、音楽性の幅広さと新鮮味を証明した『FATE TOUR 2147』ファイナルで全18曲披露
(写真:藤井拓)
ビッケブランカが、11月6日に『FATE TOUR 2147』のツアーファイナルを東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催。そのオフィシャルレポートが到着した。
このツアーは9月1日にリリースされたビッケブランカにとって4枚目のアルバム『FATE』を引っ提げて行われたもの。当日は新型コロナウイルス感染拡大予防対策ガイドラインに則って、観客数はキャパシティの半分である1000人にまで制限して開催された。
多くの人の心に残る優れたポップスというのは、調理でたとえるならば誰しもに馴染みのある調味料や食材を使ってバランスのとれた味わいに仕上がっているもの、ではない。日本の音楽史に名を刻んできたポップスターたちはみな、どこかしら癖の強さや凡人が驚く発想力があって、その人々が生んだ曲は聴き手にとって意外性や違和感がある。ビッケブランカも、心地よい歌声と綺麗なビジュアルを1枚剥がせば、癖と違和感だらけの表現者だ。そして、人間、振り切ってとことん突き詰めている人を見ると、珍しさと、人間の全力のエネルギーと、憧れの気持ちが湧いてきて、笑いがこぼれてしまうことがあると思う。