2022年4月20日 17:00
注目の同世代タッグで立ち上げる新たな『エダニク』 横山拓也×内藤裕子ロングインタビュー
演劇ユニット「iaku」を率いる劇作家・演出家の横山拓也の代表作『エダニク』が、演劇集団円の精鋭、内藤裕子の演出で5月、新たにお目見えする。物語の舞台となるのはとある食肉加工センター。屠場で起きたある事件をきっかけに、登場人物たちはそれぞれの価値観をぶつけ合い、白熱の議論を展開する。生と死の狭間を扱った職場で働く人々の葛藤、矜恃から浮かび上がる、生の本質とは……。初顔合わせながらすでに意気投合、横山と内藤の軽快なおしゃべりから『エダニク』を楽しむヒントが続出。人間の体温とその心の揺れを丁寧に描き出し、立ち上げて来た同世代のタッグによる、可笑しくも熱い人間ドラマに期待集中だ。
共感し、嫉妬し合ってきたふたり
――近年、横山さんの戯曲が次々に、さまざまな演出家によって舞台化されていますね。今回、内藤さん演出によって立ち上がるこの『エダニク』もこれまで幾度も上演され、横山さんにとってはとくに思い入れの深い作品と伺っています。
横山そうですね、自分のターニングポイントとなった作品です。これを書いたのは2009年で、10年以上経った今、上演してもらえることは本当に奇跡的だなと。内藤さんの演出作品は何度か拝見していまして、とても自分と近しい感覚があるので楽しみですし、すでに信頼を寄せています。