2024年4月22日 12:00
原型と言われている戯曲で、 吉田羊が新たなハムレットを創る『ハムレットQ1』
そう思います。森さんがこんなこともおっしゃっていました。通常より上演時間が短くなるメリットのひとつに、取りたいところで十分に間が取れることがあると。だから、シェイクスピア作品はセリフ量が膨大で、タンタンタンと進めていかなければならないことが多いけれども、間を取ることで見え方が違ったり、相手のリアクションが変わったり、その間によってお客さんに「今何を思っているんだろう」と考える余裕が生まれたり、ということが、今回は起こるかもしれません。
あのセリフがどう新訳されているのか、ぜひ楽しみにして
──セリフに関しては、名セリフが多い作品です。口にしてみたいと楽しみにしていらっしゃったものもありますか。
それこそかの有名な「to be,or not to be」は、このお話が決まったときから、「生きるべきか、死ぬべきか」と言う気満々でいました(笑)。ところが、今回の松岡和子さんの日本語訳は違っていて。
その新しい訳には、「生死」をハムレットがどう捉えているかのヒントがあるような気がしています。どう訳されているのか、ぜひ楽しみにしていただきたいなと思います。
──どんな作品を目指していくか、演出の森さんとお話されていることはありますか。